三連休の中日、自宅のいらないものをもしかしたら母が使うかもしれない、と実家に持ち帰り、そのままだらだらと過ごしていた。そこへ父から自分が読み終わったらしい森見登美彦の新作『熱帯』を与えられ、数ページめくってみたところ、やはり冒頭からモリミー節がさく裂している。どうやら今作はアラビアンナイト――千一夜物語をモチーフにした小説らしい?奇しくも昨年夏におとずれた下鴨納涼古本まつりで阿刀田高の『アラビアンナイトを楽しむために』を入手し、アラビアンナイトの世界に触れた私であったので、それだけでもがぜん興味を惹かれるというものだ。

誰も最後まで読んだことがない、という幻の本。果たして数ページしか読んでいない時点でこの長編小説の内容はまったくもって想像がつかないのだが、積読本がまだまだある中、ひとまず取り組んでみようと考える。2019年もやはり読めるだけ本を読んで過ごしたい。

と、いうように森見氏の文体に触発されてこのように徒然なるままに文章を綴ってみた今回のエントリではあるが、彼のような、流れるようにつらつらと目が滑っていく(と、いうように私には感じられる)文章を書くことは、やはりできないようである。