『アイスクリン強し』

アマゾンではまだ表紙が出なかったので。手帳が欲しいな〜と寄った本屋の新刊のコーナーに置いてあって、かわいい装丁とかわいいタイトルに惹かれておもわず購入してしまいました。


どっかで見たことのある名前だなあとおもっていたんですが、『しゃばけ』のひとですね。『しゃばけ』のシリーズはほんとぱらぱらとしか見たことがないけれど、読みやすそうな文章だなあとおもっていたので、買ってみたら案の定読みやすいしおもしろかったです。やーでもゼリーにチョコにシュークリームにワッフルに…とにかく表紙が本当にかわいいなあ〜。表紙買いするひとぜったいいるだろ!わたしみたいに!
文明開化も随分進んだ明治も中ごろのお話。とりあえず、居留地育ちの洋菓子職人と、そのなじみの士族の元若様で警官の「若様組」の騒動記、みたいな感じかな。お菓子にがっつく若い人たちがかわいいです。連載作品みたいだから一章ごとに完結していて読みやすいし。ただ、個人的には人物描写がいささか足りなくて想像しにくく、完全に表紙の絵でイメージを作っていました。見目麗しい割に血気盛んすぎる園山さんがおもしろくって結構好きです笑。あと、成金成金と書く割に沙羅さんのお父さんはすごくかっこよく描かれているなあとおもいました。うん、みんな愛せる登場人物たちです。あとやっぱり元気な女の子はいいよね。
なんとなく森見登美彦みたいな印象を受けました。このひとはそうでもないけど、森見登美彦は文体がちょっと古い感じ(それが魅力なんだろうけど)がするので、明治時代を舞台にしているこの話にちょっと似てるように感じたんだとおもいます。