三連休の初めの日。三宮と元町に一日500円で電動自転車を借りられるサービスがあって(コベリンってやつ)、いつか借りて少し遠出してみたいと思っていたんだけど、今日はそれを利用して、何度か行ったことのある温泉に行ってきた。

自転車を借りて、道は同行者のK任せ。電動自転車なので、滑り出しのスピード感がなかなか面白かった。Kが「ゆっくりしたいから開館するまでに着きたい」というので、自転車を借りたのも朝の7時半ごろだから人はそんなにいなかったけど、最近多い自転車事故のニュースが頭にちらついて、気を引き締めて走った。結局、30分もかからずになんとか開館前に到着して、人が少ない温泉をゆっくり堪能できたので、よかった。市内にある温泉施設なんだけど、ちゃんと源泉掛け流しでやっているらしくて、確かに温度が高めで気持ちいいんだよな。私もKも、一人で占領できる壷湯がお気に入り。

お風呂を上がったあとは、せっかく自転車を借りてるんだからということでぶらぶらとサイクリングがてら初詣に行くことに。念のため、ふたりで「喪中の初詣」で調べたけど、大丈夫だろう、ということで。Kが近くの神社で面白そうなところを調べてくれて初めて行った神社だったけど、まだこの時期なのに初詣に来ている人はほとんどいなかった。生田神社や湊川神社だったらたぶん人はまだ多かっただろうと思うから、ここで行けてよかったな。境内には茅の輪くぐりがあったり、お神酒がご自由にどうぞ的な感じで置いてあったり*1と、今まで見たことない神社で面白かった。

わたしが引いたおみくじ。「ややきち」と読むそう。巫女さんに、初めて見た!どういう意味ですかと聞いたら、「う~ん、やや、吉です^^」と言われたけど、実際境内の解説を見たら、おみくじの中で最低の運勢だった!笑 どうも、ここには凶がないみたい。去年は大吉だったんだけどな。今年は、ややきち・・・。でも、インターネットで調べてみてもここしかややきちはないようなので、それはそれで運がいいと解釈して、楽しんでおいた。あとは普通にお祈りしたり、ろうそくが置いてあったので、Kは当病平癒、わたしは後厄なので厄除のろうそくに名前を書いて奉納?してきた。

お参りしたあともまだ10時前だったから、また自転車を走らせながら新しくできたイオンモールに寄って、少し回ったあとお昼ごはんを食べた。かなり広くていろんなお店もゲームセンターなんかもあって、また来てもいいかもね、なんて言いながら3時間ぐらい過ごした。VRも初めて体験してみて、それなりに楽しんだけど、あれで1000円は高いかな。笑
こんな風に一緒に過ごす時間はあと少しだと、ふとした瞬間に一人で考えて悲しくなることがあるけど、今はまだ楽しい時間をそのまま楽しんで過ごしたいなと、思う。

*1:お賽銭箱はあった

今年もよろしくお願いします

7月のエントリでも書いているように、今年は喪中なので新年のご挨拶は遠慮させていただくとして。今年も、どれだけ書きに来るかわからないけれど、読んでいただいている方がいるなら、うれしいです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

喪中欠礼のはがきを出していなかったズボラ者なので、伝えられていなかった友達から届いた年賀状は寒中見舞いのはがきでお返事を返さないとなあ。最近のブームに乗って万年筆を何本か集めているので(そんなに高くないもの)、それで書きたいな。
もともと「書く」ことが好きだから、年賀状を出せる人がいるのはうれしい。携帯電話が普及している世の中、なかなか手紙やはがきを送る機会もないし。それこそ、ファンレターぐらいだなあ。

とまあ、独り言を言いつつ、今年の目標を記しておこうと思う。

  1. 月に一回はブログを書く
  2. ものを減らす
  3. ふだんから 写真を撮る

こんな感じかな~!そして、一昨年から続けている「本を月に二冊以上読む」というのは継続していきたい。ブログを書くためではないけれど、パソコンも買ったので、前よりはブログも書きやすくなるはず。はず。はず…。
あと、ものは本当に減らしたい。ミニマリストにはなれないと思うけれど、家があまりにも収納がなくてもので溢れかえっているので、苦手すぎる整理整頓をがんばってやっていきたいと、思う。
あとはカメラ!設定を変えたりするのがどうもわからなくて、なかなかうまく撮れないんだけど、去年共同で写真展をやらせてもらって、もっとうまくなりたいなあとつくづく思ったのでした。まずは経験、たくさん撮ることからかなと思うので、こちらは無理せずがんばりたい。

本厄の去年は(今年が本厄だと思っていたぐらい)何もなかったけれど、後厄の一年も気にしすぎずに体調には十分注意していかないと。つらいこと悲しいことも待っているだろうけど、今年も楽しく過ごせたらいいな。何より家族がみんな健康で無事に過ごせますように。

可愛い世界 ––ノルウェー民俗博物館

昔に比べるとほんとうにブログを書こうとか文章を書こうとかそういう気持ちになることが少なくなっていて、でも、何か書き残しておきたいなあと思うのは決まって旅行先のこと。

べつにたいした記事が書けるわけではないけれど、とても素敵なところだよということを、伝えたい気持ちがあるからなんだろうと思う。そしてわたしは自分の好きなものを素晴らしいよ!よいよ!!と言いたがりな人間で、それをしかも人が好きになってくれたら、興味を持ってくれたらもっとうれしいから、だからこうやってネットの(ものすごく)端っこでも書きたくなるんだろう。
写真だってただの自己満足ではあるんだけれど、でもやっぱりその場所の雰囲気を伝える手段はわたしにとっては写真が一番なので、写真を上げてこうやって更新しようかな、と思う。今年の夏はノルウェーに行ってきたことはもう記事に上げたけれど、特に切り取って残しておきたかった、オスロノルウェー民俗博物館の写真たち。日本にはなくて、そして、ノルウェーにもまだあるかもしれないけれど、今はきっととても少ないもの。

なんだか、ドールハウスの中にいるみたいだ。
ずっと、なんだろうこの雰囲気、と考えていたんだけれど、今これを書いていてふっと浮かんできたこの表現が一番しっくりくるかもしれない。家の中に使われている色も、壁紙の柄も、パッチワークのベッドカバーやトレイを下げているリボンも、どれもアンティークのドールハウスみたい。

敷地内にはもっと古い時代の家やお店なんかの建物もたくさんあるけれど、こういう風に生活感を演出されているのはこの一角だけ。ここにいる間じゅう、とても楽しかった。いっそここで暮らしたい!と思ったぐらい。私はファンタジーの世界を愛する人間なので余計に惹かれるんだろう。









2017年夏、ノルウェー旅行記

リアルに毎年海外旅行に行くために働いている私なので、今年も旅に出てきました♪
去年は弟のいるニューヨーク(これはGW)、一昨年のポルトガルは友達と二人旅、と完全な一人旅をするのが実は三年ぶりだったのでこんな私でも行く前は少し緊張していたのですが、関空に着いた瞬間からもう気分は海の向こうに飛んで行ってしまい(早すぎ)、我ながら楽観的だなと心の中で笑ってしまいました。
今年の旅行、最初はバルト三国に行こうかなと考えて*1いろいろ調べたり特集されている雑誌を買って読んだりしていたのですが、いつものごとくスカイスキャナーで航空券を調べていたら、なんとノルウェーオスロ行きの航空券が10万円を切っている!安すぎ!!と、いうことで、即座に行き先を変更し、今回のノルウェー旅行となったのでした(笑)
そしてこのエントリ、覚書程度に書くつもりだったのがびっくりするぐらい長い長い、覚書というよりは旅行記になってしまいました。お付き合いしてくださるかたは、ぜひ。

*1:梨木香歩さんの『エストニア紀行』を読んだ影響(笑)

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先日、祖父が亡くなった。86歳だった。
5年前に脚立から落ちて背骨を折って入院している間に脳梗塞を起こし、そこからずっと入院していて、それこそ寝たきりの状態だった。脳梗塞を起こしたのも病院だったからすぐに対処してもらえて、集中治療室に入っていた最初の頃は話も意思疎通もできたし、身体も少しは動かすことができていた。看護師さんにリハビリをしてもらったりしていたのに、だんだん喋れなくなって、動けなくなっていって、話しかける言葉もここ一年は聞こえてるのかどうなのかなあ、というぐらいだった。脳梗塞になっても最初は喋れる状態だったし、集中治療室から出たらどんどん良くなるものと思っていたから、そういうものではないんだなとは思ってはみても、やっぱりそこはどういう理由でそうなってしまうのかはよくわからなかった。
わたしは祖父にとっては初孫で、可愛がってもらったと思う。わたしからは何かをできたかはわからないけれど、仲良くしていたんじゃないかなとは思う。よく駅前の喫茶店に連れて行ってもらったなあとか、プールにも連れて行ってもらったなあとか、夏休みの自由研究のために知り合いの田んぼを見学させてくれたこともあったし、大きくなってからは運転の練習のために祖父を助手席に乗せて田舎道をのろのろ走ったこともあるし、二人でカラオケ喫茶に行ったこともあるし、いろんなことがあったなあと、思い出していた。入院中も、わりとお見舞いには行った方だと思う。でも、こんなに急だったらもうちょっとお見舞い行けたら良かったかなあとか、その時は結構行っているつもりではいたけれど、やっぱり後からはそんな風に思ってしまう。

お通夜と告別式を終えてひと段落ついて、それまでや今思うこと、自分の気持ちを整理して書き留めておこうと思ったので、今これを書いている。
悲しいというよりは、寂しい、が正しいのかな。ずっとベッドの上で、自分で寝返りも打てないし、見える景色も毎日同じだったから、きっとつまらなかっただろう。それに、倒れてから長かったのに、すごくがんばってくれたなと思っている。だから、お疲れさま、がんばってくれてありがとうと声をかけた。でも、やっぱり数日前まで目を開けて息をして、少しでも動いている姿がまぶたの裏に残っている人が目を閉じて動かなくなっている姿を見ると、涙はどうしても出てしまった。生きていたのに、もういないんだということを実感してしまうとやっぱりだめなんだなあ。
悲しさも寂しさもあるけれど、天寿を全うしたと言えると思うので、お通夜も告別式も、そんなに悲壮感にあふれたものではなく、今までの感謝とか、思い出を語り合える、和やかな雰囲気だった。
みんな、いい顔をしていると言ってくれていた。
おじいちゃん、お疲れさま。ゆっくり休んでね。

『下鴨アンティーク』白川紺子

去年から本を自分のペースでできるだけたくさん読もうと決めて、月に2冊以上は本を読むようにしている(わたしはどうも読むのに時間がかかるので、2冊でもがんばっているうちに入る)。そんな中で、結構(いや、かなり)続きを楽しみに待っているのが白川紺子さんの『下鴨アンティーク』シリーズだ。

さいきん、初めから文庫で出版されるレーベルがいくつかあるけれど、これもそのうちの一つ。作者の白川紺子さんはこのシリーズで初めて知ったのだけれど、他にもコバルトなんかでも本を出しているのにだいたい半年に一冊ペースでコンスタントに新作が届けられるので、次回作もそれぐらいかな、はやく読みたいな、と先の楽しみができるのがうれしい。

下鴨アンティーク アリスと紫式部 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク アリスと紫式部 (集英社オレンジ文庫)

 
下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ (集英社オレンジ文庫)

 
下鴨アンティーク 祖母の恋文 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 祖母の恋文 (集英社オレンジ文庫)

 
下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)

 
下鴨アンティーク 雪花の約束 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 雪花の約束 (集英社オレンジ文庫)

 
下鴨アンティーク 暁の恋 (集英社オレンジ文庫)

下鴨アンティーク 暁の恋 (集英社オレンジ文庫)

 


並べてみてもよくわかるけれど、表紙がとても素敵だ。このシリーズは着物にまつわる謎を解いていくというストーリーなので、それぞれのお話に出てきた着物のモチーフが描かれている。色も鮮やかで目を引くので、思わず手にとってしまったのが『回転木馬とレモンパイ』。アンティーク、回転木馬、レモンパイ…と、私にとって心踊るキーワードばかり。どんなお話なんだろう?と読み始めたのがきっかけで、久しぶりに新しくお気に入りの作家を見つけられたことがうれしかった。

ちなみに刊行順に並べているので気づくかもしれないけれど、回転木馬とレモンパイは実はシリーズ二作目で、すこし読んだところであれ、これってもしかしてシリーズもの?と気づいたのだった。ただ、基本的にはひとつのお話でひとつの謎を解いていくものだったから、二冊目を最初に読んでもそれほど影響はなかった。なぜ主人公がそんなことをやるようになったのか、を知る前に読んでしまっただけで(わりとそこは重要な気はするけれども)。

主人公は京都に住む女子高生で、元が旧華族の家柄なので、住んでいる家も煉瓦造りの洋館という、まずその設定から私好みだった。主人公の鹿乃と兄の良鷹、そして良鷹の友人である同居人の慧という青年の三人が主な登場人物だ。鹿乃と良鷹は両親を早くに亡くしており、祖父母に育てられた。祖父母も亡くなっているのだけれど、祖母の芙二子がいろんな人から預かって蔵に保管している着物がなにやらどれも訳ありな代物で、何かのきっかけで着物に異変が起こったり、する。そして、鹿乃たちはそれを元に戻すためにその着物にまつわるエピソードを探っていくという、主にそういうお話。

祖母が預かった着物なので古いものも多く、持ち主がすでにこの世を去っていることも少なくないのだけれど、それでも周りの人や子どもや孫、関わりのあった人たちからいろいろな話を聞いて、それがそれぞれひとつの素敵なお話になっているのがとてもいいなあと思うし、わたしは大正や昭和初期という時代になんとなく憧れがあるので、それぐらいの時代背景のエピソードにまた惹かれるのだと思う。

登場人物やストーリーが魅力的なことはもちろんだけれど、鹿乃が着ている着物でテーマ遊びをしているのもまた、いい。

 

鹿乃が今日着ているのは、白と黒のモダンな市松格子の紬。グレー地の染め帯には、黒猫の柄。帯締めは紅白の市松模様で、帯留めは乳白色のとんぼ玉だ。帯揚げは白の絞りで、半衿は赤。
(中略)
白黒の市松は、チェス盤。黒猫は、アリスの飼い猫キティ。赤の女王に、白の女王。帯留めのとんぼ玉は、ハンプティ・ダンプティ──卵のキャラクター。すべて、『鏡の国のアリス』に出てくるモチーフだ。
『下鴨アンティーク アリスと紫式部 』ー 「アリスと紫式部」より

 

杏色の地に絞りで大柄なとんぼをあしらった小紋に、草色の籠目文様の染め帯を合わせていた。帯揚げや半衿は藤色で、初秋らしい、落ち着いたやわらかな色合いにまとめている。
(中略)
今日のテーマは籠目文様を虫捕り網に見立てての〈とんぼ捕り〉だった。
『下鴨アンティーク 神無月のマイフェアレディ』 ー 「星の光をあなたに」より

 

こんな風に時々でアンティーク着物の描写があるから思い浮かべるのも楽しいし、着物に憧れる。そしてこういう可愛い組み合わせや着方を考えつく作者も素敵だなあと思うので、読むごとにどんどんこのシリーズが好きになる。
そして、巻が進むごとに主人公たちの関係もすこしずつ変化していくのだけれど、一進一退でもどかしかったり、きゅんとしたり、ハラハラしたりと、それも楽しめて飽きのこない面白さというのかな、いつも次が楽しみ。ちなみにわたしはお兄ちゃんが大好きすぎるので、お兄ちゃんには本当に幸せになって欲しいし、お兄ちゃんの話もっとください…!!!(ちなみにこのエントリは最新巻のお兄ちゃんがかっこよすぎていてもたってもいられないので殴り書きしているという部分も、正直ある)

優しいお話ばかりだけれど、ときどきすこし悲しいものもあったり、でもどれも気持ちよく読めるもの。もはや次の巻が読みたくなっているわたしです。なんだか、京都に行けばみんなが今も着物の謎解きをしているような、そんな不思議な魅力があるんだよなあ。

 

映画『溺れるナイフ』


時間ができたので、公開初日、初回に観に行ってきました。一日経ってもなんかいろいろ考えていて、たぶんうまく文章にまとめられないだろうけど、その“なんかいろいろ”思ったことをひとまず残しておきたいなと思ったので、ひさびさにダイアリを書いています。
とにかく私は原作の漫画が本当に大好きで、もちろん全巻持っているし、連載中は先が気になりすぎて単行本が待ちきれず別フレを買っちゃったりするぐらい好きだったので、映画化を知った時は本当に嬉しかったし、すっごく楽しみで、キャストは誰なんだろうーーーーって考えたり、続報も待ち遠しくって、絶対観に行こうと思っていました。キャストは主人公の夏芽の小松菜奈ちゃんも、コウちゃん役の菅田くんも、大友役の重岡くんも、カナちゃん役の上白石萌音ちゃんも、まさにそこ!!ドンピシャ!!!って感じでメインキャストにはなんの文句もなく。だからこそ、あそこが違うあれはああだったとか思いたくなくって*1、原作と映画は全く別物であって同じものではないし、17巻を約2時間にまとめられるわけがないということをちゃんと心に留めて観ようと思っていたんですが…まあ、結果やっぱりストーリー知ってるからまったくまっさらな状態では見れてないし純粋には見れなかったけど\(^o^)/
以下はそういうすごく原作のファンの人から見た感想です。個人的に書き残しておきたいだけなので、観ていない人への紹介とか配慮みたいなものは、ないよ!(笑)

*1:なんか好きすぎるとついそういうところを探してしまう気がして

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